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ママチャリで行こうぜ

ガテン系弁護士の戦いの記録

見えない敵と戦う


 どうも、スコッチを飲む機会が増え、病院のような匂いのする『アードベッグ』と『タリスカー』が最近のお気に入りになった40歳目前の僕です。
 今までは筋金入りのビール党で、乾杯から酩酊までをビールで演出してきましたが、最近では乾杯こそビールを飲むものの、2杯目からはハイボールを飲む機会が増えてきました。
 このままスコッチの似合うカッコイイおじさんになって行きたいです。

 さて、本日は迷惑行為を受けているが、相手方の特定ができないときに何ができるのかという話をしたいと思います。

 ストーカー被害の相談は多くお受けしておりますが、その多くは相手方の特定ができています。
 いわゆるつきまとい行為が開始されるまでの間、例えば、交際関係にあり、その解消に際して関係がこじれて紛争化するなど、ストーカー被害が始まるまでに何らかの経緯があることが通常だからです。
 ですが、中には、どこの誰から嫌がらせを受けているのか分からないというご相談を受けることもございます。
 相手方が特定できていたとしても不安になるストーカー被害ですから、相手方が特定できていないとなると、その不安はとても大きいものになると言わざるを得ません。

 過去にお受けした依頼では、何となく相手方の目星はついているのだが確証がない、という事案でした。
 その事案では、家族と同居する住まいに、最初は封書で、後にはがきで嫌がらせの手紙が届くという手口であり、封書の時は、家族が内容を知ることはなかったのですが、はがきになったことで、お子さんが内容を知ることになりました。
 非常に腹立たしいことに、嫌がらせはお子さんにも触れる内容であったため、多感な時期の子が大きなショックを受けていたのを覚えております。

 まず、最初に取り組んだのは、手紙の内容のチェックです。
 目星をつけている相手方しか知り得ない情報はないかということを依頼者と確認していきました。
 そうしたら、いくつも「このタイミングでこの情報を知っているのは、家族以外その人物しかいないはず」という点が出てきました。
 幸先のよいスタートです。
 また、手紙の消印を見ると、相手方がお休みの日(相手方のシフトが分かる状況だったので)に出されていることもわかりました。

 次に、筆跡を目星をつけている相手方からの年賀はがきと比べることにしました。
 これについては、素人には似ているとも似ていないともどちらとも判断がつかなかったため、とある鑑定機関に筆跡鑑定をお願いすることにしました。
 筆跡鑑定の結果は、残念ながら同一人物が書いたとは判断できないというものでした。

 次に、警察に相談をしました。
 警察では親身に話を聞いてもらえましたが、確証がない以上は事件としては動けないという回答でした。これはやむを得ないところです。
 封書の一つに、ゴキブリの死骸らしきものが入っていたこともあり、これが継続するようであれば、条例違反も検討をするという話でしたが、それ以降はそういった迷惑行為はなく、この線からの事件化も立ち消えしてしまいました。

 上記のとおり、依頼者と出来ることを探しながら戦う中にも、相手方からの手紙は一定間隔で届きました。届いた手紙を見るたびに、無力さを実感せざるを得ませんでした。
 この先どうしたらよいのか、依頼者と検討していましたが、結局、この状況を打開するためには、相手方に直接アタックするしかないのではないかという結論に至りました。
 
 確証はありませんので、やり方を一歩間違えればこちらが法的責任を負うことにもなりかねません。
 ですが、それ以外に方法はないという状況になり、家族を守りたいという強いお気持ちも聞いていたこともあり、相手方を呼び出して話をすることにしました。

 どこまで踏み込めるか、手持ちの証拠や今まで集めた情報を材料にして武器を作ります。
 交渉ではある程度の方針を決めることはありましたが、ここまで細部に配慮したケースはなかったかもしれません。

 相手方からの反応は、予想どおり、一切自分は関与していないというものでした。
 いくつもの指摘を行い、相手方が回答に詰まることもあったのですが、それでも「知らない」というスタンスは変わりませんでした。
 家族にも影響が出ているという状況があるため、いろんな方に話を聞いているが、不快な思いをさせて申し訳ないと伝え、その場を後にしました。
 
 依頼者は、目に見える成果は得られなかったものの、これがきっかけとなって迷惑行為が止むかもしれないと話してくれ、私も相手方との直接のやり取りが何かプラスの成果を今後生んでくれればと思っていました。

 ですが、暫くするとまた嫌がらせの手紙が。しかも、内容は前にも増して酷い内容でした。

 ここまで来ると、後は根比べになります。
 依頼者の方も、今では開き直って、虎視眈々と相手方がぼろを出すのを狙っています。

 相手方が特定できないという事態はストーカー被害のほか、恐喝や脅迫、詐欺においても起こり得ます。
 道端で知り合った相手であり、それ以外情報は0となると、さすがに難しいと言わざるを得ませんが、そうでなければ、何らかのヒントがあるものです。
 今回のケースでは特定には至りませんでしたが、早い段階でご相談をいただければ、本件でお話したような調査方法のほか、提携している警察OBの方が経営する調査会社において、様々な調査方法を模索することもできます。

 相手の特定が出来ないとなると、法律事務所への相談はしにくいとお考えの方も、まずは一度弊所にご相談ください。

  1. 2018/08/12(日) 14:46:05|
  2. ストーカー被害
  3. | コメント:0

ストーカー規制法の運用について


皆さん、ストーカー扱いをされたことはありますか。

そんなことあるわけないでしょう、と仰るあなた。
明日には知らない番号から電話が入り、出ると警察で、〇〇さんには近づかないようにと連絡が入るかもしれませんよ。

ストーカー行為等の規制等に関する法律(以下、「ストーカー規制法」という。←なんか、法律家っぽいですね)の実務上の運用は、驚くほど早いというのが私の印象です。
被害を受けたと主張する側からの申告を受けて、上記のような「もう近づかないように」というレベルの事実上の警告は、結構多く出されています。

過去にストーカー行為を受けたと被害相談をしたにも関わらず、これが軽視されて悲惨な結果を招いた事件はまだまだ記憶に新しいところです。
そのような反省から、警察が速やかな対応をすることについて、直ちに異論を挟むつもりはありません。
ですが、最近は「速やか」というレベルを超えて、早すぎやしないかという印象を持ってしまいます。

当職は今までストーカー被害者からのご相談を受けたこともありますが、加害者とされてしまった方からのご相談を受けたこともあります。
中には「そりゃ、ストーカーって言われちゃうわな」というケースもありましたが、連絡を取ろうとして電話を何回かかけて、出てもらえなかったので、自宅に行ったら「つきまとい行為」と言われたというケースもありました。
もちろんご本人の申告ですから、自分に不利な話を極力せず、都合のいいところだけ話をした可能性は否定できませんが。

当職としては、もう少し口頭の注意を出すにあたっては慎重になって欲しいと思っております。
それは、私人に対する国家権力の介入は出来る限り謙抑的であるべきという大上段に構えたお話もありますが、第三者が横から一気に関係を分断すると、むしろストーカー行為を助長する側面もあることを見てきたからです。

弁護士としてストーカー被害に遭われている方の代理人になり、相手方をブロックすることがあるのですが、その際に「二度と連絡してくるな」とやると、モンスター化するケースが今までありました。
他方、相手方の言い分をじっくり聞いて、出来ることと出来ないことを切り分けながら、法律問題とは別のところに存在する心の問題を解きほぐしていくと、沈静化するケースも経験しております。

弁護士はもちろん、警察だって24時間、365日、誰かの保護をすることはできません。
その意味では、将来に火種を残すことは可能な限り避けたいものです。
もちろん、緊急の事案もあるため、全ての事案で同じ対応をすべきなどと申し上げるつもりは毛頭ありませんが、事案の特質を出来る限り把握するよう努めることは必要だと思います。

ストーカー扱いされちゃったよ…とお困りの方、逆に、ストーカー気質のある相手方をなるべく刺激せずに沈静化させたい方、そんな方がいらっしゃいましたら、当職までご相談ください。

ちなみに、昨日今日とブログの更新を頻繁にしておりますが「暇なのかな」と心配しないでくださいね。

  1. 2017/07/04(火) 19:10:29|
  2. ストーカー被害
  3. | コメント:0

プロフィール

弁護士 若井 亮

Author:弁護士 若井 亮
若井綜合法律事務所代表弁護士。二児の父。
格闘技と貧乏旅行をこよなく愛し、体力と工夫で戦うガテン系弁護士。
末っ子。

どんな案件でもご相談は初回無料でお受けしております。

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